賃金を払い過ぎてしまいました。次の支払いの際その分を引いて良いでしょうか。
賃金の支払いについては、全額払いの原則というものがあり、賃金を過払いしてしまった場合でもその分を差し引いて支払うことは原則として禁止されています。
もっとも、賃金を多く支払ってしまった場合の、その後の調整をするための控除については、裁判所が一定の例外を認めており、このような調整が許される場合もあります。
たとえば、①過払の時期と賃金の清算調整の実を失わない程度に合理的に接着した時期において、②額が多額にわたらず、③労働者への予告もなされるなど、労働者の経済生活の安定を脅かすおそれがない場合であれば、このような調整も許されるとされています。
その他にも、このような調整が許される場合もあります。
支払いすぎてしまった賃金の調整をご検討されている場合には、弊事務所にご相談ください。
- 前の記事 » 給与を従業員に支払う際に注意しなければならない点はありますか?
- 次の記事 » 労働審判手続とはどのようなものでしょうか。
- [ 労働問題の一覧へ戻る ]
Q&A その他のカテゴリ